認知機能の低下を防ぐ 口腔トレーニング
舌と口唇を鍛えると脳も活性化する
人間の顔はたくさんの神経が集まっている場所ですが、特に舌と口唇は神経が密で、動かすことで脳に多くの刺激を与えます。舌と口唇を動かすトレーニングで脳が刺激されれば、認知機能にもよい影響があることが脳のメカニズムからも説明できます。
多くの介護施設では、食事の前にパタカラ体操などの口腔トレーニングを取り入れていますが、咀嚼や嚥下をスムーズにすることを目的としているため、現在、問題なく食べられている利用者にはモチベーションを保つことが難しく、漫然と行っているケースも少なくありません。ここに、「認知機能の低下を防ぐ」という目的が加われば、利用者も介護者もモチベーションアップにつながるのではないでしょうか。
口腔機能だけでなく、認知機能の低下予防にもなる新しい口腔トレーニングを紹介します。
本誌では、認知機能を維持するための口腔体操や口腔トレーニングを詳しく紹介しています。
監修/富田美穂子
日本体育大学医療専門学校校長。松本歯科大学などで長年、主に口腔生理学を指導。研究分野は社会系歯学、常態系口腔科学。特に口腔内の状態や機能が脳に与える影響に着目した研究を行う。日本口腔衛生学会・日本スポーツ歯科医学会・社会歯科学会所属。
監修/不破本純子
言語聴覚士・公認心理師。12年の病院勤務後、在宅訪問の言語聴覚士として活動。臨床経験から「舌や唇を意識して動かすと認知機能の維持・向上に役立つ」と考え、子どもから高齢者までを対象に、「話す」「聞く」「食べる」ことの訓練を行う。
文/松崎千佐登
イラスト/タナカユリ
日本体育大学医療専門学校校長。松本歯科大学などで長年、主に口腔生理学を指導。研究分野は社会系歯学、常態系口腔科学。特に口腔内の状態や機能が脳に与える影響に着目した研究を行う。日本口腔衛生学会・日本スポーツ歯科医学会・社会歯科学会所属。
監修/不破本純子
言語聴覚士・公認心理師。12年の病院勤務後、在宅訪問の言語聴覚士として活動。臨床経験から「舌や唇を意識して動かすと認知機能の維持・向上に役立つ」と考え、子どもから高齢者までを対象に、「話す」「聞く」「食べる」ことの訓練を行う。
文/松崎千佐登
イラスト/タナカユリ