レクリエーションのコツ
レクリエーションの目的を見直そう!
レクリエーションは利用者の幸福につながる生活支援
一般に、レクリエーションといえば、娯楽や余暇、気晴らしなどを意味し、そうした思い思いの時間をその人らしく過ごすことで、人は元気になります。しかし、レクリエーションは、それがないと生活が成り立たないというわけではないため、なくなって初めて大切さに気づくという、いわば空気のような存在です。
「レクリエーションは介護職員の仕事の範疇なの?」と考える方がいるかもしれません。おそらくほとんどの施設で、単に利用者の「体の健康」を守るだけでなく、「心の健康」や「社会的なつながり」にも目を配る介護を理念としていると思います。それが利用者の幸福につながる生活支援であり、介護現場でのレク支援の意義もそこにあります。
とはいえ、介護者はエンターテイナーではありません。また、集団を楽しませるスキルを学ぶ機会の少ない現状では、「利用者を笑わせる」「レクの時間を盛り上げる」ことは簡単なことではありません。そこで、介護現場のレクの現状を見直しながら、利用者、そして介護者にとっても楽しい気持ちを引き出すレク支援のポイントや、その考え方を紹介します。
レクリエーションの目的
①楽しい時間を過ごす
②その人らしさを引き出す
③話をしてもらう
④残存能力を生かす
目指したいのは、「利用者一人ひとりの視点に立ち、“楽しい”という気持ちを引き出すこと」
本誌では、“楽しい”を引き出すレクのヒントをお悩み別に詳しく紹介しています。
ふれあいサポート研究所代表、全国福祉レクリエーション・ネットワーク副代表、横浜市レクリーダー協議会理事。レクリエーション支援を土台にした活動を多岐にわたって展開。監修に『笑顔を引きだす! ユーキャンの介護レクリエーション大百科』(自由国民社)など。
文/松崎千佐登
イラスト/尾代ゆうこ