保育園併設、園児が毎日遊びに来る!
園児との交流で笑いが絶えないデイ【2】
日常的な交流で利用者も園児も笑顔に
葛城福祉会が「かつらぎ保育園」を開設したのは戦後まもなくのこと。そしてそして1998年、隣にデイサービスを設立。「以来、園児たちが毎日デイに遊びに来ています」と、葛城デイサービスセンターの石川佳一施設長は話します。
「核家族化が進んだ現代、家に小さな子どもがいない利用者様が多く、なおのこと子どもたちとの交流を楽しみにしてくれているのかもしれません。子どもたちの姿に心がほぐれるようで、みなさん自然に笑顔になります。高齢者の笑顔を引き出す力は子どもにはかないません。また、ひ孫世代との交流により自分の子育て時代を回想する方もいます」
一方、園児は“ひいおばあちゃん・ひいおじいちゃん”というべき存在に温もりや優しさを感じているよう。「いい経験になると思います」と、石川施設長。
毎日の交流のほか特別なイベントもあります。5月には年長クラスになった園児との顔見せを兼ねたお楽しみ会があり、翌3月にはその子たちの卒園を祝う会が。顔なじみの園児が卒園して小学生になるのは、ひ孫の成長を見るような喜びでしょう。さらに保育園の乳幼児を抱っこしたり、年長クラス以外の園児と歌う会があったり、園児が利用者に和太鼓を披露するイベントもあります。
そんなデイサービスは室内にも工夫がありました。壁には年長クラスの園児の名前とともに顔写真が貼られています。それを見ながら「これ、僕だよ」「写真よりお兄さんになったね」と、また会話が弾むとか。筑波山や山の動物、ロケットなどが描かれた大きな貼り絵も飾られています。
「『子どもたちが来て楽しい環境なら、利用者様も喜ぶかな』とスタッフが考えました」