「バリデーション」を生かそう!
「バリデーション」がもたらす2つのメリットとは
「 バリデーション」は“認知症の人”と“介護者”の双方にメリットがあります
バリデーションは認知症の人に効果があるだけでなく、介護者側にもメリットがあるといわれています。双方のメリットを見てみましょう。
介護者のメリット
コミュニケーションのスキルが上がる(上図)
バリデーションの手法を身につけることで、人の話を聞く、人を受容するという力がつき、認知症の人はもとより周囲の人とも上手にコミュニケーションがとれるようになり、職場での人間関係もスムーズになります。
↓
介護職としての自信が生まれる
認知症の人の表情がよくなる、BPSDが減るといった変化を実感し、成功体験を積み重ねることで、仕事への誇りや自信が生まれてきます。自分の存在に価値を見出すことができ、仕事にも意欲的に取り組めるようになります。
認知症の人のメリット
心に溜まっていた思いを表に吐き出すことができる
認知症の人は、認知症であることの不安や過去の悲しみ、苦しみ、怒りなどを心に閉じ込め、ふたをして生きています。バリデーションにより、その心のふたが取れると、溜まっていた思いを表に出すことができます。すると、前向きな気持ちで生きることができます。
↓
心に余裕が生まれ、再び他者との交流を持つことができる
心に溜まっていた感情を吐き出した分、気持ちに余裕ができて穏やかになります。そうすると周囲の人とのコミュニケーションもとりやすくなります。他者との交流は楽しい、うれしいという感情を増やすことにつながります。