コミュニケーションのコツ
見方を変える4つのコツ
コツ1 利用者の意志を引き出す疑問形の問いかけ
「 そうなんですね」「わかりました」と利用者の「NO」を受け入れることは大切ですが、「NO」の裏側に隠された感情や意志を探ることも必要です。そのためには「どうされますか?」「どう思われますか?」と疑問形の問いかけで、気持ちを話してもらいましょう。
コツ2 利用者の「NO」を恐れない
「NO」は利用者の今の本当の気持ち。「正直に気持ちを話してくださってありがとうございます」という言葉と態度で対応すると、利用者も「自分を受け入れてくれた」と感じることができます。
コツ3 利用者の「NO」を「YES」に変える
例えば入浴を断られた時、「今はイヤなのですね?」「そう(YES)」、「次の方を先にしてもよろしいですか?」「いいよ(YES)」、「では後ほどにしましょうか?」「わかった(YES)」と、YESを引き出すことで、マイナスの感情を前向きな気持ちに変えることができます。
コツ4 言葉に表れない思いをくみ取る
利用者の表情や言い方、しぐさは言葉にならない気持ちを表現しています。普段とは違う利用者の表情やしぐさを観察し、そこに込められたメッセ―ジを読み取ることが大切です。
監修/吉田輝美
博士(社会福祉学)。昭和女子大学人間社会学部福祉社会学科准教授。大学卒業後、老人ホームに介護職員や生活相談員として勤務する。介護従事者のストレスマネジメントやコミュニケーショントレーニングを研究し展開している。著書に『現場で使えるコミュニケーションのコツ』(技術評論社)など多数。
イラスト/さいとうかこみ