認知症の人の世界を知ろう
認知症の人の世界とは?
認知症の人に対して「説明しても理解してもらえない」「何を考えているかわからない」と感じ、ケアが難しいと思ったことはないでしょうか。その原因は認知症の人の世界と介護者など認知症でない人の世界に、小さなズレが生じているからです。そのズレを理解することでケアのヒントが見つかります。認知症の人の世界を知るところから始めてみましょう。
認知症の人は、常に不安やいらだちを抱えながら生きている
認知症になり記憶することが苦手になると、「次はどうすればいいんだろう」「今日が何日なのかわからない」といった、あいまいで不確かな世界に身を置くことになります。認知症になったからといって何もわからなくなるわけではなく、本人は早い段階から「何かがおかしい」と不安を感じています。認知症の症状によって以前できたことができなくなると、自信を喪失するだけでなく、周囲に責められることが増えて自尊心も傷つきます。認知症の人は、このような不安やいらだちを抱えた状態で日々を過ごしています。
本誌では、ケース別の認知症の人の世界や具体的なコミュニケーションの取り方など、詳しく解説しています。
監修/川畑智
理学療法士。株式会社Re学代表。
熊本県を拠点に、病院や施設における認知症予防や認知症ケアの実践に取り組む。自治体の認知症予防モデル事業プログラムの開発責任者を務めてきた幅広い経験から、年間200回を超える講演活動を行うなど、介護予防に関する普及啓発活動にも力を入れている。2017年には認知症の人とその家族を支える新しい認定資格「ブレインマネージャー」を創設。著書に『マンガでわかる! 認知症の人が見ている世界』(文響社)など。
イラスト/尾代ゆうこ
理学療法士。株式会社Re学代表。
熊本県を拠点に、病院や施設における認知症予防や認知症ケアの実践に取り組む。自治体の認知症予防モデル事業プログラムの開発責任者を務めてきた幅広い経験から、年間200回を超える講演活動を行うなど、介護予防に関する普及啓発活動にも力を入れている。2017年には認知症の人とその家族を支える新しい認定資格「ブレインマネージャー」を創設。著書に『マンガでわかる! 認知症の人が見ている世界』(文響社)など。
イラスト/尾代ゆうこ