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和歌山で理容、クリーニングの訪問サービス開始
寝たきりや歩行が難しい要介護者にとって、出張による理容・美容サービス、あるいはクリーニングの集配サービスは、本人のQOLを高めるうえでも大変にありがたいものです。問題は、個人事業者が行う場合に、訪問範囲が限られたり、多くの利用者が集まる施設などが中心になりがちな点です。できるだけ広域の事業者が連携しつつ、「個人宅にも訪問してくれる」スタイルが望まれます。
こうした要望に応えるべく、和歌山県内で理容、美容、クリーニングの3種の衛生関係業の組合が連携し、外出が困難な高齢者や障害者のお宅や施設等を訪問してのサービス提供を開始しました。その名も「ほっと訪問サービス」といいます。3団体連携による取り組みは全国で初となります。
まずは昨年10月14日から、人口が密集する和歌山市内でスタート。参加店は、理容が約180店、美容が23店、クリーニングが41店となっています。参加店は、同業組合で作成したポスターを店舗に貼ってサービスを告知、顧客からの電話を受けて訪問します。料金は、理容はカット、美容はカットとブローでともに4500円。クリーニングはおおよそ店頭価格での料金設定となります。
和歌山県は県内の高齢化率が28.6%(平成26年1月現在)で、近畿府県内でトップとなっています。今後もニーズの拡大が予測される中、これからはエリアを少しずつ拡大しつつ、同時に、利用者との対話や健康状態のチェックなどを通じて、本人の生活意欲の向上にも寄与することを目指しているといいます。
(上画像)「ほっと訪問サービス」ポスター