機能向上レク
口腔機能向上レクがコミュニケーションにつながる理由
コミュニケーションが口腔機能向上のカギ
高齢者の口腔機能が衰える原因には、老化や食生活の変化、疾患による障害(麻痺や言語障害)などがあります。その次に出てくる問題として、他者とのコミュニケーション不足が挙げられます。
人との関わりや会話が少なくなると、自分への関心が薄れていきます。表情も乏しくなり、閉じこもりがちになります。それによって口腔機能が衰え、やがて様々な疾病へとつながっていくケースも見られます。
口腔機能を向上させるレクリエーションでは、「パタカラ」などの嚥下(えんげ)体操と同様に、他者とのコミュニケーション作りが非常に大切です。他者との交流のなかでレクが楽しく行えると、自然と笑顔が増え、表情筋(ひょうじょうきん)が動き唾液の分泌にもつながります。
さらに、レクがただの機能訓練で終わらず、利用者の人と関わることの意欲を高め、生きがいや生活の張りをつくり出す“心”を豊かにするものになると考えています。
コミュニケーションに加え、脳トレや回想なども取り入れたレクで、楽しく口腔機能を鍛えましょう。
監修/尾渡順子
社会福祉法人興寿会教育実践研修センター、認知症介護レクリエーション実践研究センター所長代理。介護現場での実践者として日本各地でレク研修を行っている。
監修/塩瀬和美
社会福祉法人興寿会 管理栄養士。
撮影協力/社会福祉法人興寿会 撮影/小澤達也(Studio Mug)