うまくいかないのはなぜ? 靴を手放さない認知症利用者への対応【前編】

2018年02月14日

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Q 玄関先で脱いだ靴をずっと手放そうとしません。どうしたら下駄箱に入れてくれるでしょうか?
デイサービスに通いはじめたばかりのAさん。脱いだ靴を下駄箱に入れようとしません。「下駄箱に入れましょう」と言っても嫌がります。コートやバッグも一緒に抱えたままで困っています。


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A 慣れていない場所で自分の持ち物を手放したくないと思うのは当然です。「持っていられる工夫」「預けても大丈夫と思ってもらえる工夫」をしましょう。
Aさんが自分の持ち物を手元に置きたがるのは、慣れない環境や預けることに不安があるから。介護者は、靴は下駄箱、コートはハンガーラックにと、施設での決まり事を優先しがちですが、まずは不安を解消することを考え、対応を工夫してみましょう。


対応のポイント
施設を利用しはじめたばかりの人は、そこが安心できる場所か、また介護者が信頼できるか、無意識に探っている段階です。そして同時に、戸惑いや不安を抱えています。自分の持ち物をそばに置きたがるのは、それで安心を得ようとしているため。たとえ「靴はここに置きますよ」と言われたとしても、近時記憶の障害により覚えていることができません。自分の持ち物がなくなった、あるいは盗られたという、ただ嫌な記憶が残ってしまいます。


介護者はそんな利用者の心を理解し、まずは安心できる状況を整えることが大切。持ち物を放したがらない様子に気づいたら、「持っていていいですよ」と声をかけます。施設の決まり事には徐々に慣れてくれればいいと考えましょう。例えば、靴は名前を書いた透明のビニール袋に入れるなど、持ち物を持ったままでも、本人が落ち着いて過ごせる工夫をしてみます。ポイントは、本人が納得するまで続け、落ち着いてきたら自分から預けるように促すこと。信頼関係を築きながら、かかわるようにします。

監修/伊東美緒
東京都健康長寿医療センター研究所研究員、看護師、保健師。介護施設や在宅での認知症ケアを研究。著書に『認知症の方の想いを探る~認知症症状を関係性から読み解く~』など。

文/高野千春 イラスト/田上千晶
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レクリエ 2018 3・4月号58,59ページに掲載

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